欧州では、断尾された豚の尻かじりの発生率は約3％です。豚には「適切な餌、水、空気」そして良い居住空間も必要と言われています。最初の緊急対応は以下です。
被害豚は病室ペンに移動し治療する
加害豚を見つけ隔離する
そして注意すべきは以下です。
施設（飼料フィダーのエサ切れや飲水器の不足）のチェック
栄養（ミネラルや塩分の過不足、離乳後の固形飼料への切り替え）のチェック
環境（隙間風、ピットからの廃液、大きい室温差、高湿気）のチェック
詳しくは健康ページの悪癖・尾かじり耳かじりの項も見てください。
悪癖防止や予防のためよく利用されるエンリッチメント（豚用おもちゃ）しては、豚が齧ることができ形が変わるものがよいのです。写真は欧州の肥育豚用エンリッチメントの一例です。「ワラ塔」と名付けられています。高さ110センチ、直径20センチのプラスチックで短く切ったワラ (5-7 cm)を入れておく、豚は塔の下のすき間からワラを食べるのです。Holling C. et al. Porc Health Manag 3, 4 (2017). https://doi.org/10.1186/s40813-017-0052-7
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