母豚の離乳後繁殖成績のためには、授乳期の栄養摂取と繁殖ホルモンが大切です。母豚授乳期の中期以降からすでに血中黄体形成ホルモン (LH)は少量分泌されています。離乳後のLH分泌量は多いのですが、授乳中のLH分泌のほうが、離乳後の発情回帰日数、分娩率などの繁殖成績との関係が強いのです。
授乳中のエネルギー摂取量が増えると、授乳中の黄体形成ホルモン (LH) 分泌が増えることがわかっています。ではカロリーとアミノ酸摂取量はどうLH分泌に影響を及ぼすか関係を示したのが、図2です。カロリー摂取が少なければ、リジン摂取が増えてもLH分泌が増えないのです。
図2は、リジン摂取量のLH分泌への影響はエネルギー摂取量に依存していることを示しています。つまりエネルギー摂取量が増えなければリジン量の増加はLH分泌増加に結びつかないのです。まずエネルギーの摂取量が大切です。なおリジンは豚の成長における第一制限アミノ酸であるので、リジンを中心として他のアミノ酸も理想タンパク質の割合で飼料配合設計を行っています。詳しくは栄養サイトで。Tokach et al., Journal of Animal Science, 70:2195-2201.
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