養豚経営情報
養豚アカデミー
Pig School for Professionals
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子豚のような好奇心と行動力、そして成長力を目指しています。こぶたの学校長・纐纈雄三
養豚用語集 英語:和訳、意味の順に記述しています。米国養豚獣医師会の病気マニュアルとピッグチャンプマニュアルを中心にまとめました。改善中です。
A
Abortion: 流産、種付け後から妊娠109日までに胎子か胎膜が排出されること。排出されたものが発見されないのはリピートとなる。
Acclimatization (Period): 馴致期間、若雌豚が繁殖農場に到着までに適応する期間(飼料、環境、現在の微生物)。これは、新しく農場に導入される前に隔離されて、一方でその農場に潜在的にある病原体に暴露することで行わる(例、淘汰予定の母豚と混ぜる)。目的は、導入予定の種豚に免疫を与え、かつ農場にある病気の病原体を拡散しないようにすることである。馴致は隔離と同じ場所で行われることが多い。
Acidfiers: 酸味料 or 有機酸、酸味料は、抗菌活性や栄養消化率に有益な効果をもたらす。酸味料は消化管pHを下げ、酸に弱いバクテリアの繁殖を抑制します。詳しくは栄養ページの栄養基礎タブで。
Adjusted 21-day Litter Weight: 補正21日齢離乳体重、10頭の豚で21日齢であったとして補正、さらに産次も(2-4産)として補正した推定離乳体重。
Adjusted Farrowing Rate: 補正分娩率、種付け後に分娩した母豚の割合。そして分母から分娩する機会のなかった母豚を除いている(例、死亡母豚、四肢障害で淘汰された妊娠豚)。つまり種付けした母豚から、繁殖以外の理由で淘汰された母豚数を引いた分母で計算。
Age at Sale: 販売時日齢、 生年月日から出荷販売までの日数。生年月日は0日として計算。
Age at Slaughter: 出荷日齢、生年月日から屠場への出荷日までの日数。生年月日は0日として計算。
Age at Weaning: 離乳時日齢、生年月日から離乳までの日数。生年月日は0日として計算。
All-in all-out (AIAO):オールイン・オールアウト (AIAO)、室や豚舎または農場に導入された豚グループに、豚を追加しない生産方法。その豚グループは、次の豚グループが導入される前に移動される。普通は生まれた同時期(1から2週間)で1グループとして形成され、以後同グループとして飼養され販売される。それぞれのグループは、物理的に分離され、それぞれの別のスペースに分離されている。アウトされた施設は完全に空白期間となり、次のグループが導入される前にそうじ・水洗・消毒・乾燥される。1つの場所には1つのグループしかいないので、病気を抑えるためには非常に有効な方法である。
Antibiotic resistance: 抗生剤耐性、微生物が抗生剤の作用に抵抗する能力のこと。抗生剤は、微生物(とくに細菌)感染症の予防や治療に使われる医薬品で、抗生剤耐性は、これらの医薬品の使用に応じて細菌が変化することで発生する。公衆衛生上の大きな問題。
Arrival Date: 農場到着日、 若雌豚、母豚または雄豚が農場に到着した日、または若雌豚や雄豚が選抜の後、繁殖農場に導入された日。
Artificial Insemination (AI): 人工授精 (AI)、人工的手段で精子を雌豚の繁殖器の中に入れること。
Autogenous vaccine: 自家ワクチン、自家ワクチンには様々な名称があり(自家製ワクチン、群ワクチン、緊急ワクチン、カスタムメイドワクチン、テーラーメイドワクチンなど)。これらは不活化され、特定な農場または疫学的に関連する特定農場群を対象としており、特定な病気の予防に用いる。
Average Daily Gain (ADG):平均日増体量 (ADG)、1日当りの増えた体重量の平均。
B
Backfat: 背脂肪厚、豚の背中の厚さ。豚の身体の全体の脂肪量の指標。8番、10番または最後位肋骨のロースをカバーする皮下の脂肪の厚さ。種豚の選抜や肥育豚の格付けに使用される。母豚では栄養状態の指標。
Back Pressure Test: 背圧テスト、繁殖雌豚の背中を上から強く推すことで、その雌豚に発情がきているか見る方法。
Barn Status Dashboard: 豚舎状態のダッシュボード、一目で全体がわかるように工夫された写真状の棒グラフで 、個々の豚舎や舎内小区分の履歴や状態の情報がわかる。ピッグチャンプ用語。
Batch Farrowing: バッチ分娩、グループ生産システムで、よく使用されている毎週分娩でなく、2週毎や3週毎や4週毎のグループを作成し、集中した生産を行う。目的はグループ毎に確実なオールイン・オールアウト生産で掃除・水洗・乾燥・消毒を繰り返し行うことで、病気の連鎖を断つことができる。
Barrow: 去勢雄豚、 雄豚で、成熟する前に去勢された豚。
Betain:ベタイン、グリシンのトリメチル誘導体で、動植物に広く存在します。豚の場合、ベタインを補給すると血清成長ホルモン(GH)とインスリン様成長因子1(IGF-1)が増加し、タンパク質合成と肥育成績が向上する可能性があります。エネルギー利用が改善し、成長成績が向上する可能性もあります。肉質に関しては、豚の体脂肪率を低下させます。ベタインはまた屠畜後の嫌気性解糖を遅らせ、肉質に影響を及ぼす可能性があります。詳しくは栄養ページの栄養基礎タブで。
Biosecurity: バイオセキュリティ、目的は動物間と農場間の病気の伝播を防ぐことである。そのためには、違った健康状態の豚同士の直接または間接的接触によるリスクを避けることで、病気発生のリスクを下げ、さらに飼育施設の分散で病気伝播のリスクを分散させる。なおバイオセキュリティは、バイオ・排除 (bio-exclusion:動物が感染するのを防ぐ) とバイオ・封じ込め (bio-containment:農場間で病原体が移動するのを防ぐプロセス) で構成されています。
Birth Litter: 生時リッター、1頭の母豚の1回の分娩時で生まれた子豚頭数。
Birth Weight: 生時体重、分娩後24時間以内に測られた子豚またはリッターの体重。
Boar: 雄豚、繁殖に供せるまでに成熟した雄豚。
Boar Effect: 雄豚効果、若雌豚に接触させるか近づけることで、若雌豚の性成熟の早期化と同調をはかること。
Boar Group: 雄豚グループ、交配するための雄豚のグループ。グループ内のどの雄豚による交配でも、同じ雄豚グループとして扱われる。
Boar, Breeding: 雄豚・繁殖用、雄豚で、去勢されてなくて、繁殖用に使用されている真正の雄豚。
Boar, Replacement: 雄豚・更新用、 雄豚で、去勢されてなくて、繁殖用に使用される予定の種雄豚。
Boar, vasectomized: 雄豚・パイプカット済、雄豚で不妊になるよう手術された雄豚で、発情発見用に使用される。
Boar Taint: 雄臭、豚肉でよく感じられる雄豚特有の臭いと味。
Body Condition Scoring: ボディコンデション・スコアつけ、母豚の身体のコンデションを評価すること。母豚の脂肪の付き方、手で骨盤を触って押してどれだけたやすく骨を感知できるかを基礎にする。背脂肪厚を測定したほうが客観的である。
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Overfat 肥満過多: 背脂肪1インチ超え(2.5センチ超)、骨盤が蝕知できない、体形が太い、特に前足の前部と首回りがパンパンに太っている。
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Fat 肥満: 背脂肪が約0.8インチ(2センチ)、骨盤が蝕知できない、体形が太い、特に前足の前部と首回りが太っている。
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Ideal よい: 背脂肪厚が0.7から0.8インチ(1.8から2センチ)、骨盤が蝕知できる、筒形の体形、フイットしている
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Thin: Backfat やせ形、背脂肪厚が0.6インチ(1.5センチ)、 骨盤が簡単に蝕知できる。体形は、細長く、背中がやせていて、尾っぽの周りにくぼみあり。
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Emaciated 削痩: 背脂肪厚が0.6インチ(1.5センチ)、骨盤が見える、体形は背骨やあばらや骨盤が目立ち、骨が触れる。
Breeder: 繁殖養豚家、個々の人または会社、繁殖し子豚を生産する母豚を所有している。
Breeding Herd: 繁殖農場、繁殖用の雌豚と雄豚が飼育されている。種付け・妊娠・授乳のステージを含む。
C
Cannibalism: 母豚の子豚噛みつき or 子豚殺し、初産の母豚に多く、分娩前の妊娠豚の神経質さや不安と関連。子豚への噛みつき Savagingともいう。子豚が分娩したばかりの母豚の前を歩かないように、生後15~20分間はクリープの中に閉じ込めておく。鎮静剤(商品名アザペロン)を注射して母豚を精神安定させ、恐怖心を軽減させることができます。詳しくは、健康ページで。
Capacity: 収容能力、利用できる豚のスペース数、または法律上で許された飼育できる動物数。
Carcass: と体、と殺後に残っている肉の部分、普通は、頭と内臓を取り去ったもの。皮つきと皮むきがある。
Carcass Index: と体インデックス、体重と背脂肪厚で作成されたインデックス。
Carcass modifiers: と体改良剤、 飼料用と体改良剤は、豚の枝肉組成を変化させる飼料添加剤。一般に、改良剤の作用機序は、タンパク質および筋肉の沈着を増加させ、脂肪の沈着を減少させることを目的としている。豚に使用可能な改良剤には、クロム、ベタイン、カルニチン、共役リノール酸、ラクトパミンなどがある。米国ではラクトパミンが使用されている。本ページのラクトパミンも参照。詳しくは栄養ページの栄養基礎タブで。
Carcass Weight: と体体重、内臓と頭を除いた後の豚の体重で「Dress weight」 ともいう。英国では「dead weight」ともいう。
Carcass Yield: 歩留まり%、と体重が生体重の何%かを示す割合。歩留まり%、と体重が生体重の何%かを示す割合。湯はぎで皮つきだと生体重の76%、皮むきだと生体重の65%くらい(バラツキ多し)。日本は皮むき。欧米は皮つきが多い。国際比較では生体120キロで77.5%を使用した。海外だと頭付きもある。
Check-off: チェック・オフ、米国養豚界の天引き制度、1986年以来実施。市場でのポークを強くするために、ポークの宣伝、研究、生産者へ教育、消費者への啓蒙活動のために使用される。すべての養豚生産者とポーク輸入業者がお金を出す。生産者は豚を販売した時に、輸入業者はポークが米国に入荷した時に、100ドルにつき0.4ドルを支払う。米国生産者協議会(NPB)が管理している。2023年から0.35ドルに減額。https://porkcheckoff.org/about/
Cohort: コホート、同じグループIDを持つ豚の単一グループ。
Commercial Herd: 生産農場、肉豚を生産し出荷することが主である農場。これらの農場では、雄は「止め雄」と呼ばれる産肉性の優れた種雄豚と母系ラインと呼ばれる繁殖性に優れた種雌豚を掛け合わせることで、産肉性に優れた肥育用の子豚を多数産出している。
Conception: 受胎、受精が起こり妊娠したこと。農場では妊娠鑑定で判定。
Conception Rate: 受胎割合(率)、種付けされた雌豚が受胎した割合。まだ分娩にいたってないので分娩率より高い。妊娠鑑定時で判定。
Conjugated Linoleic Acid: CLA 共役リノール酸、リノール酸の幾何異性体である18個の炭素原子構造を持つ脂肪酸の総称。CLAは、脂肪細胞へのグルコースの侵入を阻害し、酵素の活性を増加させ、脂肪生成を減少させ、β酸化を通じて脂肪分解を促進する。
Consumption Rate: 飼料消費量、日当り豚当りの飼料消費キロ。飼料摂取量 (Feed Intake)は残した飼料を引いて算出したもので、消費量は残した飼料は引いていない (Feed disappearance)。残した飼料まで正確に記録している農場は少ない。
Continuous Flow: 連続飼育、豚が施設を連続して存在し、次々と新しい豚が追加され、空白になることがない生産方式。AIAOと反対の方式である。
Creep Feed: クリープ飼料、離乳までの子豚に与えられる飼料で、液状でないもの。
Cross-fostering: 里子、哺乳する子豚数とサイズのバランスをとるために、生まれた子豚を分娩した母豚から他の母豚に移動させること。
Cryptorchid: 停留精巣、雄豚で腹腔内に睾丸が残っていること。
Cull: 淘汰(販売)、生産性の低い、よくない、非健康または健全でない動物を農場から排除するプロセス。
Cull Rate: 淘汰割合、農場から淘汰された母豚を総母豚数で割ったもの。ピグチャンプ用語
Culling Percentage, Females: 雌豚の淘汰パーセント%(繁殖雌豚淘汰率)、年間に淘汰された雌豚(若雌豚+母豚)を平均雌豚在庫頭数で割って100をかけたもの。ピグチャンプ用語
Culling Percentage, Sows: 母豚の淘汰パーセント%(母豚淘汰率)、 年間に淘汰された母豚を平均母豚在庫頭数で割って100をかけたもの。ピッグチャンプ用語。
Cycle: サイクル(欧州式)、繁殖サイクルの回数でみる母豚の齢。初回は、農場に到着導入されて種付けされて分娩するまで。初産が終わった後の次の種付けから2回目のサイクルに入る。例、未種付けの若雌豚が種付けられると、サイクルは1でも産次はゼロ。その母豚が分娩すると、サイクルは1でも、産次は1になる。次に離乳して種付けられると、サイクルは2になるが、産次はまだ1。米国は産次を使い、欧州はサイクルを使っている場合が多い。
D
Daily Live Weight Gain: 生体重での平均日当り増体、生体重の体重での日当り増体量、と殺した後のと体重と比較される。
Dam: 種豚の母親の豚
Days to Market: 出荷までの日数、出荷日数、生後からと殺までの日数。
Death Percentage, Females: 雌豚の死亡パーセント%、年間に死亡した雌豚を平均雌豚在庫頭数で割って100をかけたもの。 ピッグチャンプ用語。
Death Percentage, Sows: 母豚の死亡パーセント%、年間に死亡した母豚を平均雌豚在庫頭数で割って100をかけたもの。ピッグチャンプ用語
Depopulation/Repopulation (Depop/Repop): デポピュレーション・リポピュレーション(デポップ・リポップ:全群淘汰とその群再生) 、農場の全ての豚を淘汰し、施設を空にしての清掃・消毒・乾燥させたのち、特定の病原体のない種豚を導入し農場を再生する。
DOA: 到着時死亡頭数(DOA)、トラックで屠畜処理場または農場に到着した時の豚の死亡頭数。
Down Time: ダウン時間、豚舎に動物がいない時期で、その間に豚舎を清掃・消毒・乾燥させるための時間。
Dressing Percentage: 歩留まり%、と体重を生体重で割って100をかけたもの。
Dry sow: 非授乳雌豚、農場内の妊娠中の母豚、種付けを待つ母豚、まだ妊娠していない雌豚をすべて包含しています (J.N. Marchant-Forde, USDA)。妊娠豚を指す場合にも使います (AHDB, UK)。Dry cow 乾乳牛から来た言葉のようです。
E
EBV (Estimated Breeding Value): 推定育種価、個々の豚とその類縁の豚の成績をベースに算出された真の遺伝の力の推定値。
Entry-to-First Service Interval: 農場到着・初種付け日数、農場導入日から初種付け日までの日数。農場到着日は0日と計算されます。
Essential oils: 精油、精油(EO)はフィトジェニック飼料添加剤に分類されます。精油は、オレガノ、タイム、ローズマリー、ニンニクなどの植物(植物の湿重量の約1%)から抽出された揮発性化合物と不揮発性化合物の混合物です。詳しくは栄養ページの栄養基礎タブで。
Estrous: 発情中、雌豚が発情していること。
Estrous Cycle: 発情サイクル、発情の始まり日と次の発情サイクルへの終わりまでの期間。
Estrus: 発情、雌豚が雄豚を許容する時、周期的に起こる一定の期間で、ある種のホルモンプロファイルがある。 交配時期。
Euthanasia: 安楽死、痛みまたは苦痛が最小または無しでの人道的と殺。
Event Date: イベント日、イベントがあった日。ピッグチャンプ用語。
F
Farm Group: 農場グループ、合同でレポートしたりするための複数の農場のグループ、1つの農場が複数の農場グループに含まれることもある。ピッグチャンプ用語
Farrowing: 分娩、妊娠の110日から119日の間に1頭以上の生存子豚、死亡子豚とミイラ子を産むこと。ピグチャンプ定義
Farrow to Farrow Indices: 分娩間隔インデックス、産次2以上の母豚間での分娩間隔。ピッグチャンプ用語
Farrow to Finish Operation: 一貫生産農場、すべての生産過程である種付け・妊娠から、分娩・離乳、離乳と肥育し出荷までを同じ敷地内に持っているシステム(農場)。同じ敷地内の同じ舎内または隣接した建物で生産される。
Farrowing Crate: 分娩クレート、分娩時に置かれる場所のクレート個室の柵。母豚が座るときにゆっくりと座り新生豚を圧死させないような構造になっている、ただし母豚は旋回できない。
Farrowing Date: 分娩日、一番はじめの子豚が生まれた日。
Farrowing Frequency: 分娩間隔A、連続した分娩グループ間の2つの分娩スタート時の間隔、週または日であらわされる。
Farrowing Index: 分娩インデックス、年間母豚当り分娩回数。分娩回数を平均母豚在庫頭数で割ったもの。
Farrowing Interval: 分娩間隔B、ある母豚の連続2回の分娩日の間の日数。
Farrowing Rate: 分娩率、ある期間中の分娩数をその分娩に向けての種付け数で割ったもの。
Farrowing Rate, Adjusted: 分娩率・補正、分娩数÷(その種付け数-繁殖問題以外の理由で淘汰された数)。
Farrowing, Failure: 分娩・失敗、有効種付け後120日以内に分娩しなかったこと。
Feed additives: 飼料添加剤 or 飼料添加物、機能的に3タイプあり:動物の健康状態をよくするもの(酸味料、精油、プロバイオティクス、酵母、Cu、Zn)、エネルギーや脂質代謝を改善するもの(ベタイン、Cr、CLA、L-カルニチン)、消化率を向上させるもの(炭水化物分解酵素、プロテアーゼ、フィターゼ)。なお日本では添加物は日本では飼料安全法で規制され、飼料工場で配合され、添加剤は医薬品として獣医師の処方箋で農家が使用できるもの。米国では区別はない。詳しくは栄養ページの栄養基礎タブで。
Feed Conversion Ratio (FCR): 飼料要求率(FCR)、豚コホートグループで、飼料消費量÷生体重の比率。F:Gともいわれる。なお消費量は厳密な飼料摂取量ではない。
Feed Wastage: 浪費飼料またはムダ飼料、飼料のうち豚に消費されなかった飼料量。
Feeder Pig: 肥育豚、離乳舎から約体重23キロ(50パウンド)で肥育舎へ移動、または肥育用素豚として販売される豚。
Female, Breeding: 雌豚・種付け用、未種付けまたは種付け済み雌豚。
Female-to-boar Ratio: 雌豚:雄豚の比率、繁殖農場における、平均雌豚在庫頭数÷雄豚在庫豚頭数。雄豚は使用していないものも含む。
Fertilization: 受精、精子と卵子の合体。
Finisher: 肥育豚、飼育され約68キロ(150パウンド)から、出荷体重(114から132キロ)まで飼育される豚。
Floor Feeding: 床給餌、飼料槽やフィダーに飼料を入れるのでなく、直接に床に飼料をばらまく給餌方法。
Fostering: 里子、1つの腹(リッター)から他の腹へ哺乳子豚を移動すること。
G
Genetic pyramid: 育種ピラミッド、高い遺伝的価値をもつ動物を生産農場で使用する種豚を生産するための、原種豚を生産する原々種豚によって構成される育種システム。中核農場(nucleus herd)は遺伝的に優秀な種豚を増殖農場 (multiplier) に供給し、その増殖農場は生産農場に更新用若雌豚を供給する。
Gestation: 妊娠期間、受胎から分娩までの平均期間、115日。
Gestation Day: 妊娠日齢、受胎時を0日とする。
Gestation Length: 妊娠期間、種付けからその分娩または流産までの日数。1回目の種付け日が0日。
Gilt: 若雌豚または若雌種豚、未経産の雌種豚。
Gilt Inventory: 未種付け若雌豚頭数、一時点での若雌豚頭数。
Gilt Pool: ギルト・プールまたは若雌豚プール、更新のための若雌豚のグループで、選択され繁殖豚群に導入され、まだ種付けされていない豚群。
Gilt Replacement Rate percentage: 若雌豚の更新パーセンテージ%、同じ農場の同期間での導入若雌豚数÷平均母豚在庫頭数×100。ピッグチャンプ用語
Gilt Retention Rate: 若雌豚保持割合、更新用若雌豚が群導入され、3産次まで残っている割合で、70%超えることが目標。2016-2020年で64%前後。単に保持割合 Retention rateともいう。
Gross Production Area: グロス生産面積、廊下とオフィスなどを含む豚舎面積。
Ground pork: 豚ひき肉、赤肉70%と脂肪30%の割合。バーガーの原料となったり、焼いたり炒めたりして米国料理によく使用される。
Group Production System: グループ生産システム、例えば週ごとのグループであれば、繁殖雌豚で同一週に種付けした雌豚群で、1週間ごとにグループをつくる。そのグループ毎に繁殖雌豚群を管理する。2週間毎、3週間毎、4週間毎のグループ編成もある。そのほか離乳日と体重で分ける離乳豚グループ、移動時でわける肥育豚グループもできる。
Grower: 肥育用子豚、離乳期以降で23から68キロ(50から150パウンド)の体重の子豚。
Growth Rate: 日当り増体(成長)率、2回の測定間で、生体重が増えた1日平均の増体量。
H
Herd Category: 農場カテゴリー、ピッグチャンプユーザーがルックアップ項目管理で作成したカテゴリー。例、研究用に試用したグループ。レポートでは農場カテゴリーはフィルター可能。ピッグチャンプ用語
Herd Size, Female: 農場サイズ・雌豚 農場内の母豚数と若雌豚数の平均在籍頭数。豚日 (pig days)から算出。
Herd Size, Sow: 農場サイズ・母豚、農場内の種付け済み雌豚数(母豚数)の平均。種付けされていなし若雌豚は含まない。豚日 (pig days)から算出。
Heritability (h2):遺伝率、遺伝の違いが、個々の特定の形質の違いをどれくらいの割合で説明できるかを示す尺度で、0から1.0(0から100%)であらわされる。量的形質においては、個々の総バラツキ(分散という)から遺伝によるバラツキと環境によるバラツキを分け、遺伝によるバラツキを分子として、総バラツキで割った割合。
Hybrid Vigor: 雑種強勢、2種の違った純粋種を交雑することによっておこる改善された生産能力。
I
Income Over Feed Cost (IOFC): 収益-飼料コスト、コスパ、給餌プログラムの変更を評価するための意思決定ツール。定義は、売上から豚への飼料コストを差し引いたもの。群単位、ペン単位、または個々の豚でも可能。酪農でよく使用されている。
Induced Farrowing: 誘発分娩、化合物を使い分娩を引き起こし、生産者が分娩を介護できるようにすること。
Intact Litter: 母豚自身の子豚のみのリッター、同じ分娩で生まれた自身のリッター(腹)で、里子はされいないし、里子は受けていない。
Isolation: 隔離、動物(例、新しく農場に導入しようとする種豚)で病気をその農場に持ち込むリスクがあるものを、農場とは別の場所で隔離された場所に一定期間置くこと。そこで動物は病気がないかどうか観察されたり検査を行ったりし後に、農場に導入される。 多くの場合、隔離は馴致と同時になされる。
L
Labor productivity: 労働生産性、養豚での労働生産性は、繁殖部門では従業員1人当り離乳子豚数で、一貫生産や肥育部門では年間1人当り出荷枝肉キロ(またはトン)数または出荷頭数、または従業員1時間当り出荷キロ数で表されている。従業員1人当りの飼育母豚数が使用されることもあるが、繁殖と肥育を分ける2 サイト生産が主になり始めたこともあり、2010年頃からはあまり使用されなくなった。日本養豚の労働生産性は欧州の半分くらいで非常に低い。国間の比較では、労働生産性=GDP国内総生産÷労働時間で表される。2023年の報告では日本は30位。GDP国内総生産とは、Gross Domestic Productの略で、期間内に国内で産出された付加価値の総額。付加価値とは、サービスや商品の販売価値から、原材料や流通費用などを差し引いた価値のことで、国内でどれだけの利益が生み出されたかを表す。
Lactogenic Immunity: 乳汁免疫、抗体(とくにIgA)が母豚から新生豚に乳汁を通じて供給されること。
Lactating: 授乳している、母豚が子豚に母乳を与えていること。
Lactation: 授乳、分娩から始まる泌乳のプロセスで、離乳で終わる。
Lactation Day: 授乳日、授乳している日数。授乳日は分娩から離乳まであり、授乳期間となる。分娩日が0日。
Lactation Length: 授乳期間、母豚の分娩から離乳までの日数。
Late Foster Sow: 遅く里子をするナース母豚、自身のリッターを離乳してから、他の母豚の子豚を離乳する母豚。
L-carnitine : Lカルニチン、長鎖脂肪酸をミトコンドリアへ輸送する必須分子。解糖系と糖代謝系の重要な主要酵素を制御することによって、エネルギー産生を促進する。豚は内因性のL-カルニチンを産生量が必要量を満たさないことがある。トウモロコシや大豆には、L-カルニチンの濃度が低い。豚用飼料にL-カルニチンを添加することで、成績および枝肉特性を改善できる可能性がある。
Leak: リーク(精液漏れ)、人工授精後に外陰部から精液が漏れること。
Leaving Date: 母豚が農場を出る日(淘汰・販売、死亡)。
Libido: リビドー、雄豚の雌豚への乗駕欲。
Litter: リッター(腹)、同じ分娩で生まれた複数の子豚。別意味、動物によって使用される糞尿を吸収するもの。
Litter Birth Weight: リッター生時体重、分娩の24時間以内で、里子する前のリッターの全子豚体重。
Litter Weaning Weight: リッター離乳体重、1つの授乳期間で母豚から離乳された子豚の総体重。
Litter Weight, Adjusted 21-day (LWT): リッター離乳体重・補正21日齢、子豚21日齢で母豚産次2で10頭の離乳子豚として補正された離乳総体重。
Litters per Mated Female per Year: 年間種付け雌豚当りリッター数(腹数)、総分娩リッター数÷種付けされた雌豚在庫頭数。
Litters per Female per Year: 年間雌豚当りリッター数(腹数)、総分娩リッター数÷平均雌豚在庫頭数。
Live Weight: 生体重、と体と対照される。
Live-Born Piglets: 分娩時生存子豚数。
Losses: 死亡頭数。ピッグチャンプ用語
M
Maiden Gilts/ Available Gilts : 未種付け若雌豚数÷使用可能若雌豚数比率、未種付け若雌豚は、交配記録なし。使用可能若雌豚数は、農場に到着し保持若雌豚になり使用可能となった若雌豚。ピッグチャンプ用語
Margin: マージン、収益から費用(売上原価)を引いた利益。
Market hog: 出荷肉豚、屠畜処理される体重になった肥育豚。米国では100キロ以上(220パウンド)。
Market Weight, Average: 出荷体重・平均、同時期に出荷された豚の総生体重÷出荷頭数。
Mated Females: 種付け雌豚、繁殖農場で1回は交配された雌豚で、農場で飼育され農場からは出されていない豚(淘汰・販売、死亡)。
Mating: 交配、種付けとして同じ発情期間での1度以上の自然交配または人工授精。
McREBEL:マクリーベル法、PRRSによる死亡率を少なくするための細菌感染をコントロールする管理(McRebel法)。この方法ではクロス里子の制限とオールイン・オールアウトの完全実施が柱です。オリジナルでは里子なしでしたが、現在McRebel法では、同室のみで実施し分娩後24時間以降の里子はしないことになっています。詳しくは健康ページを。
Medicated Early Weaning (MEW):メディケィテッド早期離乳 (抗生剤使用)、母体から新生豚に移行する病原体を排除または減少させるために行う早期に離乳するシステム。早ければ4または5日齢ぐらいから離乳し、母体から新生豚への病原体の移行を防ぐために10日齢から20日齢までは、抗生剤を十分に使用するシステム。改良メディケィテッド早期離乳(Modified Medicated Early Weaning: MMEW)は、このシステムの改良型である。ある一定の日齢(例、17日齢)までまって離乳する方法である。日齢の設定と使う薬剤は、排除または減少させたい、その農場の病気によって変わる。
Mortality (post-weaning): 死亡(離乳後)、離乳からと出荷までに起こる肥育豚の死亡。
Mortality (preweaning): 死亡(離乳前)、 生後から離乳までに起こる死亡。
Mortality Rate: 死亡率、総死亡頭数または特定疾病での死亡頭数を総危険頭数で割ったもの。例、ある時期のある群からのある疾病での死亡頭数をその時期での危険頭数 (population at risk) で割ったもの。危険頭数とはその病気で死ぬリスクのある豚の頭数。
Multiple Mating: 複数交配、繁殖雌豚の1回の発情期中に2回以上の自然交配や人工授精を行うこと。
Multiplier Herd: 育種増殖農場、複数の品種の純系種の動物の農場で、複数の品種を交雑して、生産農場で使用される更新用若雌豚を生産する。増殖農場は中核農場からの若雌種豚を受け取り、生産農場に更新用若雌豚を送る。育種増殖農場は「原種豚農場:grandparent farm」とも呼ばれる。
Multi-site Production: マルチサイト生産、他農場と分離した施設で豚を育てるシステム。生産を種付け・妊娠・分娩、離乳、肥育などの複数農場(サイト)に分散することで、各農場で飼育されている動物の日齢を一定の幅にし、日齢の大きい動物から若い動物への感染連鎖のリスクを低減する飼育法である。さらに農場ごとの飼育を専門的に行うことで生産性の向上も図る。3サイトシステムでは、サイト1は種付け・妊娠・分娩・授乳を行う施設で、サイト2では、離乳された豚を育てる離乳舎で、サイト3は、子豚育成・肥育育成のための施設である。すべての施設はAIAOを実施する。生産によってはサイト2とサイト3を合わせる。その場合は2サイトシステムとなる。
Mummified Pigs: ミイラ子、妊娠期で骨化後どこかの時点で死亡して、子宮内でミイラ化して生まれた子豚。
N
Net Area: 正味の生産面積、豚の飼育のみに使用される豚舎の面積。
Net Fosters: 正味の里子の子豚数、離乳前の子豚頭数で、里子オンとナースオンから、里子オフとナースオフを引いたもの。
Non-Productive Barn Days: 非生産豚舎日数、豚コホートの導入間の豚舎の空白期間。
Nonproductive Sow Days: 非生産母豚日数、初回種付け日から母豚が淘汰・死亡・流産・リピート種付け・分娩失敗した豚の、最後の離乳からの経過した日数。母豚が農場にいる間で、妊娠もしていなければ、授乳もしていない日数。若雌豚の場合は、若雌豚としての利用可能日からの妊娠までの日数となる。
Not In Pig (NIP): 偽妊娠(NIP)、有効な種付けがあったはずなのに、種付け後110日までに妊娠していないことが分かること。
Nucleus Herd: 育種の中核農場、育種ピラミッドのトップにある農場で、高い遺伝価値を持つ純粋種の種豚のみを、それに特化した施設でバイオセキュリティの高い施設で飼育していて、「中核農場:Nucleus farms」と呼ばれる。このレベルでの育種改良は、純系種内での個々の優秀な動物の選抜によって行われる。純系種の中から、特異的な能力である成長量、背脂肪厚や分娩子豚数などが優れた個体が選抜される。この集団のなかのベストな個体は、育種増殖農場に送られ交雑に用いられる。育種の中核農場は「原原種豚農場:great grandparent farm」 とも呼ばれる。
Number Born Alive: 分娩時生存産子数、総分娩子豚数―死産子豚数―ミイラ子数。
Nurse Litter: ナースリッター、ナース母豚で授乳されている離乳前の子豚。
Nurse Sow: ナース母豚、自身のリッターを離乳してから、他の母豚の子豚を離乳する母豚、遅く里子をするナース母豚も見てください。
Nursery Pigs: 離乳豚、離乳してから体重23から34キロ(50から75パウンド)までの豚。
O
Open: オープン、雌豚が妊娠していない状態。
Operators: 担当者、生産に携わるスタッフ。ピッグチャンプ用語
P
Parity: 産次、 母豚が分娩したリッター腹数。
Parity 0: 産次0、種付けされたがまだ分娩していない若雌種豚。
Partial Depopulation: 部分的デポピュレーションまたは部分的集団淘汰、病気のコントロールするための戦略の一つ。豚舎のある部分にいる豚、またはある生産フェーズにいる豚を集団淘汰して、生産の流れに空白ギャップを作る。
Pedigree: 系統、種豚の祖先名の系統図で、一般的には3世代が記載されている。
Phenotype: 表現型、遺伝学用語で、ブタの遺伝子型と環境との相互作用から生じるブタの観察可能な特徴や形質のセット。
Pig Density: 豚頭数密度、面積当たり(m2 かfeet2)の豚の頭数。
Pig-flow: ピッグフロー(豚生産での流れ)、グループ生産で繁殖部門ではグループ群と、肥育部門では複数の離乳豚グループ、肥育豚グループに分け、グループ毎に移動させてつくる生産の流れのことである。流れは常に一方向にして、逆戻りさせない。動物群が場所を移動するごとに、その場所で空白期間ができ水洗・乾燥・消毒期間を設けることで疾病発生のリスクを低減する。動物群も均質な性別、年齢、生産ステージなので飼養管理がしやすい。オールイン・オールアウト生産、マルチサイト生産を組み合わせる。
Pig Space: 豚のスペース、豚舎に導入できる豚の収容可能頭数。ダブルやトリプルの詰め込み技術を使うと、収容能力より多くなる。
Piglets Completely Weaned: 子豚の離乳完了頭数、期間中に離乳完了した母豚の離乳子豚頭数、すべての離乳完了した母豚(最後の離乳)と前のナース母豚の離乳イベントまたは部分離乳イベントを含む。ピッグチャンプ用語
Pigs Started for Pre-Wean Mortality: 哺乳中死亡率のための分娩時生存産子数、期間中に離乳完了した母豚の総分娩時生存産子数。
Pigs Weaned/Female/Yr: 年間雌豚当り離乳子豚数、同時期で年間化した離乳子豚数を平均雌豚(母豚と若雌豚)在庫頭数で割ったもの。
Pigs Marketed per Sow per Year: 年間母豚当り出荷肉豚数、同時期で年間化した出荷肉豚数を平均母豚在庫頭数で割ったもの。
Pigs Weaned per Sow per Year: PSYまたは年間母豚当り離乳子豚数、同時期で年間化した離乳子豚数を平均母豚在庫頭数で割ったもの。
Premise Identity: 米国政府登録の場所ID。
Preweaning Mortality (PWM): 哺乳中子豚死亡率(PWM)、測定期間中に離乳完了した母豚の分娩時生存産子数(TPBA)引くその母豚の離乳子豚数÷TPBA×100。
Probiotic products or Direct-fed microbial (DFM): 直接給与微生物 DFM(プロバイオテック)、プロバイオティクス製品は、宿主に有益な生きた(生存可能な)微生物(細菌および/または酵母)を含む飼料添加剤と定義されます。DFMの添加は、健康的でバランスのとれた腸内微生物組成を達成することを目的としています。詳しくは栄養ページの栄養基礎タブで。
Production Targets: 生産目標、生産をモニターするために生産者によって設定された目標値。
Productive Day: 生産日数、母豚が妊娠または授乳している日数。
R
Ractopamine: ラクトパミン HCL、ラクトパミン塩酸塩は、ジルパテロール、シマテロール、クレンブテロール、サルブタモールを含むβ-アゴニストと呼ばれる化合物群に属す。米国では、ラクトパミン塩酸塩のみが豚への使用を承認されている。20カ国以上で豚の飼料に使用することが認可されている。本製品(商品名ペイリーン)は、飼料中に5~10ppmの濃度で給与することが推奨されている。日本では認可されていない。ラクトパミン塩酸塩は、他のβ-アゴニストと同様に、栄養を脂肪から筋肉の成長へと方向転換させることにより、再分配剤として作用する。増体と要求率が改善される。
Rejected: 受取り拒否、行き先で到着時に受取りを拒否または望まれなかった豚。ピッグチャンプ用語
Removal Date: リムーバル日(とりさり日・淘汰または死亡日)、母豚または雄豚が繁殖農場から、死亡、淘汰・販売、移動として取りさられた日。
Repeat Breeder: リピート・ブリーダー、1度種付けされた雌豚で、予定分娩日の前に発情が再起し再種付けされたもの。
Replacement Gilt: 更新用の若雌豚、選抜されて繁殖農場に到着した雌豚。
Replacement Rate Percentage: 更新率、 同時期の初交配された若雌豚を平均母豚在庫頭数で割ったもの。
Retained Gilts: 保持若雌豚、更新豚として育成された若雌豚、ピッグチャンプでは保持のままだと交配イベントに進めないので、使用可能にしてから交配できます。ピッグチャンプ用語
Retention Rate: 保持割合、更新用若雌豚が群導入され、3産次まで残っている割合で、70%超えることが目標。2016-2020年で64%前後。若雌豚保持割合 Gilt retention rateともいう。
Return to Estrus: 発情再起(リピート)、種付けされた後、分娩せず発情が再起すること。ピッグチャンプの規則的リピートは種付け後18-25日と38-46日でのリピート。非規則的リピートは25-37日。なおピッグチャンプでは、再発した後に再種付けされてリピートと記録される。ピッグチャンプ用語
Return to Service: 発情再発再種付け(リピート)、種付けされた後6日以上たって発情再起が認められて再種付けされた母豚。
S
Savaging: 母豚による子豚殺し、分娩した母豚が自分の新生豚に対して攻撃する。噛みつきまたは食べてしまうことが多い。Cannibalismともいう。子豚が分娩したばかりの母豚の前を歩かないように、生後15~20分間はクリープの中に閉じ込めておきます。鎮静剤(商品名アザペロン)を注射して母豚を精神安定させ、恐怖心を軽減させることができます。詳しくは健康ページで。
Scour: 下痢。
Seasonal infertility: 季節的な妊娠障害、夏の時期に母豚におこる繁殖障害。
Segregated early weaning system (SEW): 早期離乳・分離飼育法 (SEW)、初乳から得られた移行抗体が感染防御可能なレベルの間(感染症によって違うが21日以下である)に子豚を離乳し,母豚からの垂直感染を防ぐために、分娩された農場から離して飼育する方法である。米国で1990年代に大流行した。このSEWで抑えられる病気(例、萎縮性鼻炎)が減ったことで、2000年代に入って離乳時期は21日以降に延びている。
Semen: 精液、雄豚の繁殖システムから分泌される精子を含む液体で副生殖器からの分泌液を含む。
Selection intensity: 選抜強度、選抜インデックス値をベースに次世代のために、どれだけ選抜された優秀な種豚を使うかという程度。雄豚では、インデックス値の上位5-10%の雄豚を選ぶべきと言われている。
Service: 種付け、1回の発情期中での複数回の自然交配や人工授精からなる。
Service Cohort: 種付けコホート、オフセット期間で起こった種付け総数。オフセット期間は開始日とそこから115日さかのぼって終わる期間。
Service: 種付け、6日間で1回以上の交配を含む。ピッグチャンプ用語
Service, Effective: 種付け・有効な、失敗していない交配。
Sire: 種豚の父親の豚
SMTP Server: SMTPサーバー、外に出ていくEメールに使われるサーバーパソコン。
Sow: 母豚、一度でも種付けされた雌豚(ピッグチャンプ定義)、または分娩した雌豚。
Specific pathogen free (SPF): 特定病原体無し法、SPF法、母豚から帝王切開で取り出し、その母豚からの母乳を与えないで育てる方法。隔離した施設や、受け取った農場の里親母豚で育てる。育種改良や、病気の排除、または新農場で特定の病気フリーにするための戦力として使用。
Split Suckle: 分割授乳、多数生まれた新生豚でしっかりしたいい子豚または初めのほうに分娩された子豚を1から2時間、母豚から一時的に離し、小さく生まれた子豚や後で分娩された子豚に哺乳機会を与えることで、すべての新生豚に初乳を飲ませようとする管理技術。
Split Wean: 分割離乳、最も体の大きい子豚を他の子豚より2から3日先に離乳することで、他の子豚がよく母乳を飲めるようにして離乳体重を増やし、かつ母豚の負担を減らすことで離乳後初回交配日数を短縮して非生産日数を減らそうとする管理技術。
Sow: 母豚、種付けされて分娩した繁殖用の雌豚。
Standing Reflex: 立位反射、雌豚が発情の時に背中を押された時に、立ち止まって乗駕を許容する姿勢になる反射反応。人工授精の適期をみるのに使われる。 3つのスケールで強中弱と表される。
Starter Feed: 離乳子豚用飼料、離乳した子豚に与える特殊飼料。
Stillborn: 死産子豚、十分生育していたが分娩途中で死亡した子豚。
Stillborn Percentage: 死産子豚パーセンテージ、死産子豚数÷総分娩子豚数×100。
Stillborn Rate: 死産子豚率、死産子豚数÷総分娩子豚数。
Substandard Pig: 標準未満子豚、離乳時や分娩時に低体重や活性の低く、生きる確率が低い子豚。
T
TADD: thermo-assisted drying and decontamination system; 温熱補助の乾燥と汚染除去システム、ミネソタ大学のDee 博士らが提案した豚運送用トラックの消毒システム。71℃で10-30分間乾燥させることで、PRRS やPED ウイルスを不活化するシステム。
Target: 目標値。
Total Pigs Born: リッター当り総産子数(総分娩子豚数)、分娩時生存産子数+死産子豚数+ミイラ子数。
U
Unworked Boars: 働いていない雄豚、農場に到着したが、交配や精液採取に使用されていない雄豚。
V
VFD: Veterinary Feed Directives; 獣医師飼料添加指示書、米国で医薬品を飼料に添加するのに必要な指示書。
W
Weaner (weaner pigs): 離乳豚、母豚から離乳された子豚で、初期の育成子豚、すなわち離乳舎で飼育されりナースリー期で離乳後8週間までの子豚。
Weaning: 離乳、母豚とその子豚を離すこと。
Weaning-to-breeding Interval: 離乳後(初回)交配日数、離乳してから交配されるまでの日数。
Weaning Age, Piglet: 離乳日齢・子豚、誕生から離乳までの日数。
Weaned Pig Inventory: 離乳子豚在庫頭数、農場でのある時点での離乳頭数。
Weaning to First Service Interval: 離乳後初回種付け日数、母豚の離乳日から初回種付けまでの日数。大部分は3から7日。
Wean-to-removal Interval: 離乳後淘汰日数、離乳後淘汰されるまでの日数。淘汰される産次での日数。
Weaning Weight: 離乳体重、子豚の離乳時での体重。
We Care®:私達は大切にします原則、米国ポーク生産者協議会(NPB)が決めた6分野の倫理原則。米国のポークの製品および業務に対して顧客・消費者および公衆からの信頼を築き、その信頼を維持するために、生産者が実行すべき6つの倫理原則:食の安全、動物福祉、自然環境、公衆衛生、働く人々、コミュニティ(地域社会)への責任と義務を明らかにしたもの。
Withdrawal Period: 休薬期間、薬品が投与されてから体内に排出されるまでの期間。休薬期間が終わるまでは、食の供給チェーンに入ることは安全ではない。
Working Boars: 活動中の雄豚、交配や精液採取に使用されている雄豚。
Y
Yield: 格付け(またはと体歩留まり)、と体でのリーン肉量の量で付けられる(米国)。
Yeasts: イースト (酵母)、酵母は単細胞の真菌で、その栄養および健康上の利点から食品産業、エタノール生産、動物飼料に使用されています。詳しくは栄養ページの栄養基礎タブで。
Z
Zero Wean: ゼロ日齢離乳、分娩した日に母豚から子豚を離乳すること。