養豚経営情報
養豚アカデミー
Pig School for Professionals
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日本の養豚アカデミーとして産業界のプロフェッショナル達のための海外・国内の情報と独自コンテンツを持つウェブサイト
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経営管理を中心とした8本柱:経営・繁殖・栄養・施設と設備・種豚と遺伝・健康・福祉・食の安全とSDGsの下に36コンテンツ
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スマホでは画面右上の黄緑色モバイルメニューをクリックすると8本柱とその下タブあわせて37分野が一覧できます
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子豚のような好奇心と行動力、そして成長力を目指しています。こぶたの学校長・纐纈雄三
サブセクション 症状別の病気
病気の原因には以下のように多くの種類の微生物や物質があります。
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細菌等による病気
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ウイルスによる病気
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新興ウイルス病
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寄生虫による病気
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上記に当てはまらない病気
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栄養やカビ毒や中毒
このサブセクションでは原因となる微生物や物質ではなく、症状から病気をリスト化してみました。
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下痢を起こす病気とその日齢
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豚と人の共通の病原体
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関節炎を起こす病気
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神経症状(うまく動けない、ケイレン、起き上がれない)を起こす病気
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腸からの出血・黒色便がでる病気
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繁殖障害(リピートや流産が増加、分娩率減少、少ない産子数、死産・ミイラ子増加)を起こす病気
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呼吸器症状を起こす病気
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皮膚病を起こす病気
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寄生虫と駆虫剤の一覧
繁殖障害と低産子数問題の病因と因子の関係(by G. D. Dial)
標準生産手順SOPでの症状からの健康チェック (by NPB)
米国ミネソタ大学獣医学部電子図書館e-book by Dr. Perle Zhitnitskiy for CVM 6969: Large Animal Medicine III、写真も掲載されているのが魅力です。獣医学生への補助教材として開発されています。33の病気が載っています。病気の分け方がアイオワ州立大学と少し違います。胃潰瘍が下痢に入っています。豚丹毒が繁殖に入っています。下痢を哺乳豚と離乳豚に分けています。
https://open.lib.umn.edu/swinedisease/front-matter/introduction/
繁殖に関連する病気とリスク因子について、米国ミネソタ大学のDr. G. D. Dialがまとめたものを紹介します。豚の繁殖成績は肥沃性 (fertility:受精しやすさ) と多産子性 (prolificacy:どれだけ産子数が多いか) に分けられます。繁殖障害は肥沃性、低産子数問題は多産子性の問題です。
繁殖に関係する感染症は、豚パルボウイルス病;オーエスキー病;レプトスピラ症;豚繁殖・呼吸障害症候群 (PRRS) ;泌尿生殖器感染症があり、非感染の生産リスク因子としては授乳期間、産次、季節・気温、種付け技術、栄養、遺伝、雄豚効果があります。
繁殖障害の症状としては、種付け後再発情日数(早期再発、規則的再発、非規則的再発、後期再発)、妊娠鑑定で陰性、動物観察による(流産、偽妊娠、妊娠兆候無し、分娩無し、早産)の3タイプ10種に分けられます。
多産子性の問題の症状としては、早期の受精卵・胎子の死滅、ミイラ子数増加(妊娠前半死亡と後半死亡)、死産子豚数の増加、新生豚の死亡増加の3タイプ4種類です。繁殖セクションの応用繁殖タブ中の非生産日数の再種付け日数も参考に
米国ポーク生産者協議会(NPB)では、スタッフのプロ意識を刺激・インスパイアして、ポジティブなバーンカルチャー(農場文化: Barn-culture; 認め合い助け合う職場環境の伝統)を創造することを薦めています。そのための標準生産手順の中の、症状別健康チェック法です。動物への日々の注意深い観察とともに、伝染病発見のために体温を簡単に測る道具を用意すべきとしています。https://lms.pork.org/Tools/View/barn-culture